高機能なPEEKチューブは、多くの産業用途、特に石油ガス産業や半導体産業で使用されています。優れた耐熱性(長期耐熱:260℃、短期耐熱:300℃)、機械強度、耐クリープ性、耐薬品性により過酷な環境に対応することができます。
幅広いサイズバリエーションのPEEKパイプ・チューブ・リングを製造するため、エンズィンガーでは様々な成形方法を採用しています。世界中の工場で、押出成形、圧縮成形、回転成形(スピンキャスト、スピンモールディング)、射出成形にて製造しています。厚肉サイズ対応の圧縮成形、豊富なサイズ対応の回転成型など、メリットはそれぞれ異なるため、お客様のニーズに合わせて最適な素材、成形方法、サイズを提案することができます。
2ステップにて最適なPEEKチューブを簡単に見つけることができます。
サイズにあわせて、在庫状況、成形方法に関する情報も表示されます。
以下の4種類をご用意しています。
石油ガス産業では、高温、高圧力負荷、化学薬品使用の過酷な環境に対応するため、酸性ガス中での老化試験によって素材の耐久性を確認する必要があります。エンズィンガーの押出成形PEEK素材はこの要求特性をクリアーし、天然ガス、酸性ガス中で使用できるISO 23936-1、NORSOK M-710を満たした適合材料です。
PEEKチューブはクリーンな素材な素材のため、航空宇宙、半導体用途にも最適です。
押出成形は非常にコスト効率の高い連続生産方式の成形方法です。押出機によって均一に溶融・混練され、ところてんのような連続体として製造されます。エンズィンガーでは板材、丸棒、パイプ、チューブを成形しています。射出成形と比べると、高い結晶化度により比重と強度が上がります。
圧縮成形は加熱した金型に樹脂を充填し加圧する成形方法です。他の成形方法と異なり、等方的な挙動を示すため、内部応力が非常に低く寸法安定性に優れます。1個から作製可能で、中小サイズに対応しています。材料ロスが非常に少なく、ネットシェイプとなるため、切削加工に適しています。最大外径:2450mm、豊富なフィラー配合グレード郡に対応していることも特徴的です。
射出成形は溶融した樹脂を金型に流し込む成形方法です。金型内で冷却することで樹脂は固化し、目的の部品が得られます。大量生産に適した方法です。非常に高い生産速度で最高のコスト効率を実現できます。ただし、金型費を考慮する必要があるため少量生産の場合には注意が必要です。大きな部品よりも小さな部品のほうが費用対効果が高くなります。繊維配合の樹脂を成形した場合、流れ方向に繊維が強く配向するため非常に高強度の部品が得られます。
回転成形は加熱した金型を回転させながら樹脂を供給する成形方法です。薄肉のパイプ・リングを造ることができます。溶融した樹脂を金型の外径側に押し当てながら成形するため、樹脂量を調整することで目的の肉厚が得られます。金型の内径側は壁がなく、空気の入る余地はないため、ボイド、クラック、異物の発生は回避されます。
1個から作製可能で中小サイズに適しています。押出成形よりも肉厚を細かく調整でき、圧縮成形の約5倍の速度で成形できます。 また、エンズィンガーが採用する成形方法の中で最も低い内部応力が得られ、そのため成形後のアニーリング時間を短縮することができます。ネットシェイプにより材料ロスが非常に少なく、切削加工に適しています。豊富なフィラー配合グレード郡に対応していることも特徴的です。