繰り返し使用可能なプラスチック
エンズィンガーのワン・ストップ・ショップ
最先端医療機器に対応
近年、医療分野において高機能プラスチックの需要がますます高まっています。使用される分野は広く、例えば以下の範囲におよびます。
- 整形外科:膝関節、股関節、肩関節の人工関節置換術のサイズ調整用テストピース、創外固定器、ターゲットアーム
- 外科手術分野:血管外科、心臓外科、剪刀(ハサミ)、鉗子、クランプ、超音波ハサミ、フック用ハンドルレバー
- 診断分野:内視鏡、CTスキャン(コンピューター断層撮影)やMRT(各磁気共鳴断層撮影)などの画像検査
- 治療分野:血液透析装置、ローラーや巻取りカセット、中空糸
- 人工呼吸器:緊急人工呼吸用拡張器、人工呼吸用呼吸ガスブロック、睡眠時無呼吸症候群患者用のCPAP装置とBiPAP装置
- 歯科治療:ヒーリングキャップ、ルーターのベアリング、ハンドピース等
エンズィンガーのプラスチック素材は、低比重、優れた滅菌処理耐性、豊富なカラーにより医療機器として最適です。お客様の革新的な医療機器開発に貢献します。
豊富な素材郡によるソリューション
エンズィンガーはUSPやFDA、ISO 10993試験に認証済みの素材を提供することで、医療機器メーカーの製品開発をサポートしています。
革新の続く医療分野では高度な要求特性を満たすハイパフォーマンス素材(生体適合性、滅菌処理耐性、X線透過性、寸法精度、高剛性、着色バリエーション)を必要としています。お客様が革新的な医療製品を開発・設計する際に、高い安全性を有するPEEK, PPSU, PPの医療グレード素材(MT)は幅広い選択肢となります。
エンズィンガーは医療分野における長年の経験と技術力をベースに、製品の安定供給、厳格なトレーサビリティの確保、各種証明書の発行、素材選定によりお客様をサポートします。
エンズィンガー素材のメリット
DIN EN ISO 13485:2016認証取得
以下の各事業部門では、ISO 13485の認証を取得しています。
豊富な経験
長年の経験と培ってきた技術によりお客様をサポートしています。特殊な要件へも対応できるよう最適なソリューションと素材の提案を行います。
世界中の医療専任スタッフ
各国の医療担当が豊富な経験と専門知識を持ってソリューションを提供しています。お客様の医療機器の開発と早期導入をサポートします。認証までのプロセスや証明書などご相談ください。
すべての素材をもれなく追跡
製品から原料まで一貫したトレーサビリティ・システムを構築しています。エンズィンガーでは、製造プロセス内のそれぞれの段階ごとに整合性のある記録を残すことで、一貫した医療用グレードのトレーサビリティを保証しています。お客様に納品した素材を使用した原料にまで遡って関連づけする「適合証明書」をそれぞれの注文ごとに発行し、トレーサビリティを確保しています。「適合証明書」の発行により、生体適合性の要件を満たしていない規格外の素材を誤って販売するリスクを最小限に抑えています。
いつでも安心な認証済み素材を提供
お客様がご購入された医療用グレードは、常に同一の成分からなり、同等の特性を有し、認証済みの素材であることを保証しています。エンズィンガーはISO13485に準拠した品質管理システムにより、医療用材料に課せられる全ての要件を遵守・監視し、文書に記録しています。さらに、各医療用グレードの変更履歴を記録し、定期的、もしくは原料調達や規制や製造過程の変更があった場合には、生体適合性試験を実施することで医療用グレードとしての性能を確認しています。
求められる特性
生体適合性
滅菌・オートクレーブ対応
X線検出
軽量性、寸法安定性
カラーバリエーション
医療向け切削加工用プラスチック
豊富なカラーバリケーションにより、使用用途を増やすことが可能です。
医療用PEEKについては特殊コンパウンドグレードも提供しています。ペレットのTECACOMP PEEK MTであれば射出成形にて様々な形状に作製することができます。
詳細については直接お問い合わせください。
医療用PEEKグレード
医療用コンポジットPEEKグレード
医療用PPSUグレード
医療用PPグレード
医療用PCT-Gグレード
採用事例
バイオプロセシング用マニホールドブロック
整形外科向け固定システム
手術器具用トレー・キャディー
膝間接手術向けサイズ調整テストインプラント
医療用プラスチックについてのよくあるご質問
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切削加工用プラスチックには、どのような生体適合性試験が要求されているのですか?医療用に用いられる器具等は、全ての加工が終了した” 完成品 " において生体適合性試験を実施し、生体適合性の認証を取得することが義務づけられています。そのため、制度的には切削加工に用いるプラスチックそのものについて、生体適合性試験を行う必要はありません。ただし、素材選択において生体適合性が確認されている素材を選択することにより、最終段階の試験で生体適合性の認証が取得できなくなるというリスクを低減できます。
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MT グレード (医療用グレード) をインプラントとして使用することはできますか?エンズィンガーの MT グレードは長期インプラントに適した素材ではありません。原則として、すべてのMTグレードは生体と直接接触する時間を最長24時間としています。例外として、TECAPEEK MT CLASSIX ™ whtie は一時的なインプラントとして最長30日間(歯科用途に限定180 日間)に対応しています。
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MT グレード (医療用グレード)は、完全なトレーサビリティ (追跡調査) が可能でしょうか?切削加工用の板・丸棒に印字されているコードシステムと、お客様からのご注文ごとに作成される「証明書」を利用して、すべての製品・プロセスに関するデータを把握し文書に記録しています。これらを利用することにより原材料にまで遡って追跡調査をすることができます。万が一何らかの問題が発生した場合でも、トレーサービリティシステムを利用して想定される問題の原因を素早く特定することが可能です。
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色指定に関連して、「similar to RAL(RAL に類似)」とは、どのような意味でしょうか?切削加工用素材はプラスチックを成形加工して製造されています。そのため、特定の RAL色と完全に一致させることはできません。製造上の理由からその色彩にはある程度の相違が生じることがあるため、「RALに類似している色」としか言えません。
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製品表面に印字されているコード用インクにより、プラスチックの生理学的特性に影響が出ることはありませんか?コード用インクを印字した素材でISO 10993-5に基づく試験を実施しています。この試験過程では使用しているすべてのインクの試験を行っています。結果として、すべての部位がISO 10993-5に適合しており、生理学的に無害であることが示されています。