ナイロンは低比重で耐熱性が高く、衝撃特性に優れた結晶性の熱可塑性樹脂です。高い耐薬品性(特に耐油性)、耐摩耗性や低摩擦係数の特性もあります。バランスに優れたこれらの特性から、エンジニアリングプラスチックの中でもよく使用される素材です。実際に、自動車部品、工業用バルブ、鉄道の絶縁レール接合部など高い強度と靭性、軽量化が求められる産業用途において、金属代替素材となっています。
強靭で硬いPA 66から柔軟性のあるPA 12まで、ナイロンのタイプによって特性は大きく異なります。また、ナイロンは吸水するため寸法変化が起こりますが、こちらもタイプによって異なります。結果的に完成部品の寸法精度、機械特性に影響が出るため、設計に合わせた材料選定が必要です。
押出成形とキャスト成形、製法の違いによってナイロン特性は異なります。押出成形品は大量生産の小さな部品に用いられますが、キャスト成形品は内部応力が低く、少量生産で比較的大きな部品に使用されます。押出成形とキャスト成形どちらも、充填剤を配合した強化グレードに対応しています。
切削加工用ナイロン素材の標準グレードと機能性を付加した特殊グレードを販売しています。