金属代替としてのプラスチック
高い機械的強度と精密性を実現するため、鋼や合金などの金属がこれまで使用されてきました。近年、エンジニアリングプラスチックは軽量性、耐薬品性、高強度など様々な特徴により、金属代替として使用されており、その活躍の場がますます広がっています。
金属や汎用プラスチックでは対応困難な場合でも、エンジニアリングプラスチックであればその優れた機能により問題を解決することができます。ギア、治具、ベアリング、スペーサー、バルブ部品など、多くの機械部品に用いられています。
エンズィンガー素材のメリット
金属では対応困難な、塩水を含んだウェット環境、酸化剤、酸、滅菌や洗浄のプロセスでも、プラスチックであれば耐えることができます。高価な特殊合金を使用する必要はありません。エンズィンガーはこれらの環境に適した耐腐食性の高いエンジニアリングプラスチックを提供します。
機械部品によっては、異物混入を避けるため潤滑剤を使用できない、構造的に潤滑剤を供給できない、高温により維持できないなどのケースがあります。多くのプラスチックは、潤滑剤が存在しないドライ環境下でも優れた摺動性と耐摩耗性を発揮します。
プラスチックの強度や耐久性は金属より低いですが、重量ははるかに低い特徴があります。可動部品に使用した場合操作速度を上げることができ、必要なエネルギーを大幅に低下させることができます。
ほとんどの金属は切削加工温度が1000℃を超えるのに対し、プラスチックは最高でも400℃です。刃物回転と送り速度を上げることで、プラスチック部品の製造時間を大幅に短縮することができます。
プラスチックは軽量で比較的安価な素材です。機械の性能を向上させるだけでなく、メンテナンス回数や交換頻度を減少させることで費用削減も可能となります。
求められる特性
耐熱性
摺動性
プラスチックはそのままで良好な滑り特性があります。低摩擦、耐摩耗性向上を目的に特殊な添加物(PTFEやグラファイトなど)を配合する場合があります。TECAPEEK PVX blackは100℃以上の過酷な摺動環境に対応した優れた素材です。
機械強度
一般工業向け切削加工用プラスチック
エンズィンガーは一般工業向けに適したプラスチック素材を提供しています。POMやPAのような汎用エンプラからPEEKのようなスーパーエンプラまで、幅広くご用意しています。
採用事例
炭素繊維コンポジットとTECAPEEK naturalによる軽量化と金属代替化
よくある質問
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金属からプラスチックに変更する際に注意すべき点は何ですか?金属代替としてプラスチックのメリットを最大限に活かすため、部品設計を見直す必要があります。切削加工性や寸法精度、機械的特性、クリープ変形(負荷が長期間かかった場合の変形)、温度による特性の変化など、様々な点に注意しなければなりません。
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最も切削加工しやすいプラスチックは何ですか?
POM素材のTECAFORM AHです。この素材は非常に切削加工しやすく、切り屑を取り除く必要はなく、脆くなりすぎることもありません。微細な加工性が必要な場合は、スーパーエンプラのPEEK素材やPEI素材がお勧めです。
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最適な素材を選ぶにはどうすればよいですか?最適な素材を選定するには、たとえば、
- 使用方法(例:静的か動的か。回転摺動か)
- 使用温度と時間 (例:100℃以上で200時間以上)
- 機械的負荷 (例:50MPaの圧縮負荷)
- 使用薬品 (例:30%塩酸で10時間)
- 紫外線への曝露など外的要因の有無
- 洗浄条件
など、できる限り多くの条件を確認する必要があります。
以下の材料選定ツールでは、条件を指定することでエンズィンガーの豊富なグレード郡から最適な素材をお選びいただけます。(特殊な条件での使用、コスト、入手性なども含めたご相談については、直接ご連絡ください。)