TECATRON CMP natural
CMP リテ-ナ-リング向け無添加PPS樹脂チューブ
TECATRON CMP naturalは、特別に CMP リテーナーリング用途に最適化された無添加 PPS 素材 (ポリフェニレンサルファイド) であり、半導体業界向けの エンズインガーのポートフォリオの一部です。 TECATRON CMP naturalは、CMP リテーナーリングとして使用した場合に、標準的な PPS ポリマーよりも微細なスクラッチやウエハーレベルの欠陥を低減できる独自の特性プロファイルを特徴としています。 TECATRON CMP naturalの旧名はTECATRON SE naturalです。
材料選択における重要な課題は、CMP リテーナ-リングの材料特性のわずかな違いがパッドの凹凸の形状に影響を与えることです。 この変わりようによりパッドの破片の量が変化し、破片の混入の程度に影響を及ぼし、結果として CMP プロセスの全体的なパフォーマンスに重大な影響を及ぼします。 研究によると、TECATRON CMP は、パッドの凹凸が最適化されて材料の除去が促進され、欠陥が減少するような方法でパッドを摩耗させることがわかっています。 (研究を参照してください。論文内ではこの製品は TECATRON SE と呼ばれています。これは TECATRON CMP の旧名です)
エンズインガーのすべての半導体グレードと同様に、TECATRON CMP natural チューブは、半導体Copy Exactly (Copy Exact または CE とも呼ばれます)要件を遵守し、工業用 PPS グレードと比較してより厳格な品質管理のもとで製造されます。追加の品質管理と対策により、一般工業用 PPS 素材と比較して、不純物のリスクが軽減され、内部応力が低減し、且つ寸法安定性が向上します。
材料特性の最適化に加えて、エンズインガーは、 CMP リテーナーリングの一般的なサイズによりよく適合する特殊なチューブ サイズも開発しました。これにより、切削加工時の無駄とコストの削減が可能になります。 一例をあげると、外径350mm/内径300mmのサイズのチューブを使用することによって、従来の外径360mm/内径290mm使用と比較して材料費を最大 27 % 削減できます。
より長い寿命を必要とする CMP リテーナーリングの場合、エンズインガーは、CMPリテーナーリングに合わせた特別な特性プロファイルを備えた無添加PEEK ベースの TECAPEEK CMP naturalを提供しています。 この特別な特性プロファイルを必要としない他の半導体用途向けに、エンズインガーは、 板材・丸棒およびチューブとしてより採算性の高い半導体グレードのPPSバージョンである TECATRON SX natural を提供しています。