TECAPEEK CMF grey
微細切削加工性を向上させたセラミック添加グレ-色PEEK
TECAPEEK CMF greyは、Victrex® PEEK 450G ポリマーをベースにしたコンポジット素材で、セラミックとグレー色顔料が添加されています。 TECAPEEK CMF greyは、TECAPEEK CMF whiteと同じ特性を持ち代替可能な色であるため、白色が光学システムを歪ませる反射を引き起こす可能性がある用途、またはグレー色が視覚的に好まれる用途に適しています。
TECAPEEK CMF シリーズは、セラミックフィラーを使用して設計されており、最高レベルの寸法安定性と厳しい公差での微細切削加工性を備えています。これは、IC テストソケットや電子機器治具の微細な形状を切削加工するために必要な重要な特性です。
セラミックフィラー系は、切削加工時のバリの発生や変形を防ぎ、吸湿を最小限に抑えることにより、微細構造物の高精度で正確な寸法の達成を可能にします。 二次的なバリ取り作業の必要性を減らすことで、製造コストが削減されます。 適度なレベルの剛性と伸びにより、0.1 mm 未満の微細穴を高い穴位置精度で切削加工できます。
剛性を高めたことにより、断面の薄い部品の曲がりにも耐えることができます。 TECAPEEK CMF greyは、高耐熱性 (260 °C)、低熱膨張性、低吸湿性、優れた強度など、PEEK naturalの優れた特性を保持しています。
繊維強化プラスチックと比較して、セラミック添加PEEKはドリルビットのたわみを減らし、より高い穴位置精度を可能にします。 繊維強化プラスチックと比較してドリルビットの摩耗が少ないため、ドリルビットの寿命が長くなり、切削加工コストに効果をもたらします。 射出成形プレートと比較して、TECAPEEK CMF は押出成形技術によって製造されるため、切削加工時の残留応力、反り、曲がりが少なくなります。 内部応力と反りが小さいことは、薄い断面を持つコンタクト プレートの厳しい平面度公差を達成するために重要です。さらに、内部応力が低いと切削加工の速度と送りを速めることが可能となり、部品の生産が速くなるとともに歩留まりが向上し、製造コストと時間が削減されます。
TECAPEEK CMF greyは、エンズインガーの半導体グレードのポートフォリオに含まれており、厳格な異物混入管理ともとで製造され、Copy Exactly体制により複製においても正確に遵守されています。 よって、エンズインガ- は、この独自の特性プロフィ-ルの最高レベルのクリーン度と品質性能の一貫性を維持します。 エンズインガ-は 、TECAPEEK SD black という商品名で、微細切削加工性を向上させるための同等の特性を備えた帯電防止バージョンも提供しています。
エンズインガ- の全ての半導体グレード素材と同様に、TECAPEEK CMF greyが RoHS 指令 (2011/65/EU 電気・電子機器における有害物質の制限)によって課せられた制約に準拠していることを確証できます。また、要求に応じてさらに特定物質の不使用証明書などを提供することもできます。