金属検出可能な食品向けスクレーパー
食品製造における充填機の容器や漏斗内部で、フードスクレーパーは食肉やソーセージ肉などを収集するため使用されます。これまで、耐摩耗性と硬度に優れた食品グレードのPOM樹脂であるTECAFORM AH naturalが用いられてきました。
スクレーパーは、予期せぬ高い応力負荷がかかると破損する場合があります。食品機械は効率のよい自動化されたプロセスですが、いったんプラスチックが破損した場合、製造を止めるのが困難で発見が遅れる可能性がありました。また、食品にプラスチックが混入した場合、生産しているロットすべてを廃棄しなければなりませんでした。金属検出機に対応したTECAFORM AH ID blueに変更したことで、破損による回収リスクを低減することができました。
TECAFORM AH ID blueによる安全性の向上
特殊なフィラーを配合したことで、金属検出機で3 mm3角の大きさまで検出可能です。物性は標準グレードのPOM-C素材:TECAFORM AH naturalと同レベルのため、スクレーパーに必要な機械的強度と耐摩耗の要件を満たすこともできました。精密部品の製造に必要な高い寸法精度と優れた切削加工性、白色から青色に変更したことで視認性が向上したことも移行するにあたり魅力的なポイントでした。
耐薬品に優れ、低吸湿性のTECAFORM AH ID blueは食品製造での幅広い用途に使用できる理想的な素材です。
耐薬品に優れ、低吸湿性のTECAFORM AH ID blueは食品製造での幅広い用途に使用できる理想的な素材です。
廃棄量の減少、生産性の向上
TECAFORM AH ID blueを使用した場合、スクレーパーからの予期せぬ破損が発生しても製造を直ちに止めることができます。破片は金属検出機と、オペレーターまたはカメラでの光学的検出の2つにより確認できます。
生産プロセスの安全性を向上させただけでなく、廃棄物を大幅に減らすことができ経済的に最適なソリューションとなりました。
金属検出機対応プラスチック:IDグレード
IDグレードは(EU)10/2011、FDA、食品衛生法に準拠しています。GMP 2023/2006/EUに準拠しており、移行試験によって安全性が確保されています。
エンズィンガーでは切削加工用母材の丸棒・板材以外にも、射出成形用素材も提供しています。
PP素材のTECACOMP PP ID, PA素材のTECACOMP PA IDなど、ペレットにて提供可能です。(搬送パレット、結束バンドなど、射出成形にて作製いただけます。)
詳細については特殊コンパウンドをご覧ください。
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PP素材のTECACOMP PP ID, PA素材のTECACOMP PA IDなど、ペレットにて提供可能です。(搬送パレット、結束バンドなど、射出成形にて作製いただけます。)
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