#一般工業 #航空宇宙 #半導体 #医療 #食品製造 #機械特性 #その他の業界 

2022年 6月28日 / ブログ記事

新素材TECATECシリーズのご紹介

 

エンズィンガーではこれまで、コンポジット板材としてPEEKの炭素繊維強化グレード(TECATEC PEEK MT CW50 black)のみ提供してきましたが、この度、PPS、PEI、PCのコンポジット板材を販売開始しました。

 

非常に優れた機械強度と、幅広い温度環境での安定した寸法精度をもつTECATECコンポジット板材は、ガラス繊維や炭素繊維を織った布状のものにPEEK、PPS、PEI、PCの熱可塑性プラスチックをマトリックス樹脂(基材)として含浸させ、圧縮成形しています。

 

この二つの素材を組み合わせることにより、一般の短繊維強化押出成形素材と比較すると、強度、弾性率を大幅に高めることができます。

 

この軽量・高強度複合素材は、優れた耐薬品性と寸法安定性を備えており、医療、航空宇宙、半導体製造、一般工業など、さまざまな要求の厳しい産業での使用に適しています。

 

新素材について

 

TECATEC PEEK CW50 PL V01 natural – PEEK + 50%炭素繊維

    最大の剛性と耐熱性、高い寸法安定性、長期使用温度260℃

 

TECATEC PPS CW50 PL V01 natural – PPS + 50%炭素繊維

    優れた耐薬品性、低吸水性、高い寸法安定性、長期使用温度230℃

 

TECATEC PPS GW50 PL V01 natural – PPS + 50%ガラス繊維

    優れた絶縁性、耐薬品性、低吸水性、高い寸法安定性、長期使用温度230℃、

 

TECATEC PEI GW50 PL V01 natural – PEI + 50%ガラス繊維

    優れた絶縁性、宇宙産業向け繊維構造も対応可能、長期使用温度180℃

 

TECATEC PC CW50 PL V01 natural – PC + 50%炭素繊維

    優れた外観、良好な切削加工性、低コスト、長期使用温度120℃

 

 

材料コストはPC GW50 < PPS GW50 < PPS CW50 < PEI GW50 < PEEK CW50の順で上がります。

TECATECコンポジット板材は、お客様がご希望の寸法に最大限お応えできるよう、お客様のご注文に応じて製造しております。

定尺サイズは幅525 x 長さ625 mmになり、板材の厚さ1mmから90mmまでを1mm単位で提供できるため、材料とコストを最大限に節約できます。

 

コンポジット素材の製造方法

コンポジット素材の製造工程は、プラスチック顆粒の粉砕から始まります。パウダ-は、プリプレグプラントにおいて織物の半製品、たとえば炭素繊維またはガラス繊維織布に含侵され、続いて、溶融およびプレスされます。得られた半製品をセミプレグと言います。

 

その後、セミプレグをダブルベルトまたはステッププレスによって含浸される場合、それをプリプレグと言います。オルガノシートは、統合されたプリプレグの多層構成品です。

 

セミプレグ素材のプリプレグとオルガノシートへのさらなる加工は、エンズィンガー独自のダブルベルトプレスで行われます。 最大1800mmの作業幅を備えたダブルベルトプレスは、エンズィンガー独自の熱可塑性セミプレグだけでなく、一方向(UD)素材、UDクロスプライ素材、積層素材、および発泡やハニカムなどのさまざまなマトリックス素材を使用したサンドイッチ積層素材も加工します。 カーボン、ガラス、アラミド、天然繊維などを織った織布と高分子マトリックス樹脂のさまざまな組み合わせを実現できます。

 

TECATEC板材はエンズィンガー独自のセミプレグから構成されており、セミプレグの積層体を圧縮成形しています。 熱可塑性コンポジットの分野での部品およびプロセス開発における15年以上の経験により、お客様の使用用途に合わせてカスタマイズされたソリューションを提供可能です。

 

詳細の物性・特性につきましては、下記お問い合わせフォームよりお問合せください。