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2022年 5月10日 / ブログ記事

採用事例:ワクチン製造用センサー部品(TECASON P MT)

高機能切削加工用素材が新型コロナウイルスとの戦いに貢献

世界中で、約5億人以上 が新型コロナウイルスSARS-CoV-2に感染しており、すでに何度も変異しています。

 

効果が期待できるワクチンは記録的な速さで開発されましたが、パンデミックを打ち負かすには世界中の人々へ、数十億回のワクチン投与が必要です。

 

ワクチンの生産を拡大するためには、中でも特にセンサー部品が緊急に必要とされています。 インラインプロセス制御ソリューションの専門企業であるオプテック社向けに、エンズィンガーの高機能プラスチックを使用したセンサー本体を製造しています。

上記のセンサーの安定供給により、ワクチン製造の品質管理に貢献しています。

 

オプテック社のJürgen Danulat社長は、「当社のセンサーは、たとえば、液体の温度、pH、タンパク質濃度を検出します。」、「媒体への測定接触面を備えた部品は複雑で、清掃が困難です。 したがって、ステンレス鋼の貫流アセンブリの代わりに、使用後に廃棄される使い捨てセル(S.U.C.)として知られているものの使用が増えています。 設備の化学的洗浄、滅菌、検査に関連する汚染リスク、休止時間、コストを最小限に抑えます」と、説明しています。

 

ドイツ・ニュフリンゲンにあるエンズィンガー本社では、ソルベイ社がRadel®として販売している樹脂であるポリフェニルサルフォン(PPSU)顆粒材料を板材や丸棒に押出成形しています。“TECASON P MT”という製品名で、板材と丸棒を在庫しています。 精密切削加工は、ドイツ・バイエルン州のカ-ム郡にあるエンズィンガーグループ最大規模の工場で行われています。 Radel® PPSUはさまざまな色合いで製造されており、高い機械特性、耐薬品性および耐熱性を持っており、確立されたすべての方法で洗浄および滅菌することができます。

 

 

最高品質医療用素材と部品の安定供給

エンズィンガ-の機械加工部品部門を担当するFred Nassによると、約150人の従業員で作業しており、以下のように話しています。

「ここでは、お客様向けに、エンジニアリングプラスチックを、公差が非常に狭い複雑な部品に加工しています。」、「素材から開始し、CNC処理センターの力を借りて部品を回転して形作り、品質を検査して洗浄した後、それらを顧客仕様のアセンブリに結合します。 現在、クリーンルームでは、オプテック社のセンサー向けのセンサー本体約100バージョンを標準として作って梱包しています。」

各処理手順はエンズィンガ-で的確に文書化され、品質は継続的にチェックされます。 「私たちにとって、これは医療や製薬の分野、または航空宇宙や半導体製造の分野のエンドユーザーと同様です。付加価値チェーン全体にわたるプレミアム品質とトレーサビリティがすべてです。」「ここでは、手順をよく分かっているエンズィンガ-が、原料のデリバリ-から顧客仕様の梱包まで、ワンストップショップになることができます。さらに、サプライヤーや顧客と強固なパートナーシップを持っています。 それは、新型コロナウイルスのパンデミックの間だけでなく、長期的に結んでいきます。」とFred Nassは説明します。

 

 

ワクチンやその他のバイオ医薬品の製造では、品質管理が極めて重要です。 特殊プラスチック(青)で作られた使い捨てセルは、測定センサーと液体の間の接触面を形成します。(写真提供:オプテック社)

 

エンズィンガーのカ-ム工場では、エンジニアリングおよび高機能プラスチックの高精度な機械加工が行われています。

 

機械加工された部品は、すすぎ水路(右)を通過してクリーンルームに入り、そこで組み立てられ、梱包されます。 ここに写っているバイオリアクターの部品などの大きなアイテムは、水槽の中で高度に浄化された水ですすがれます。

 

バイオ医薬品生産におけるインラインプロセス制御用の使い捨てセル(S.U.C.)のほぼ手のひらサイズのバージョン。(写真提供:オプテック社)

 

 

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